カードゲーム「超人ロック」の概要

1.はじめに

 カードゲーム「超人ロック」は、聖悠紀氏の原作を素材として黒田幸弘氏によりデザインされ、エポック社から販売されていたゲームです。そのバランス良く奥深い内容によりマニアからも高い評価を得ましたが、残念ながら何年も前に絶版となり、今ではまさしく伝説のゲームと化しています。
 

2.どんなゲームか?

 各プレイヤー(参加者)は、漫画「超人ロック」に登場したある人物(キャラクタ)に扮してゲームに参加します。それぞれのキャラクタにはゲームに勝利するための条件があらかじめ決まっており、各プレイヤーは自分のキャラクタの勝利条件を満たすために行動するというのがゲームの骨格です。
 当然のことながら、すべてのキャラクタの利害が一致するわけではないので、敵同士は最終的には戦闘によって決着をつけようとします。しかし、ゲームに登場してるキャラクタが誰なのかについての情報は公開されないため、各プレーヤーは他のプレイヤーが誰に扮しているのかわからないままゲームを進めなくてはなりません。よって、序盤は誰がどのキャラクタなのかを見極めるための探り合いが重要な意味を持っています。ゲームを有利に進めるためには、自分のキャラクタ(正体)が何であるかを知られない方がよい場合が多いため、その様子は「きつねとたぬきの化かし合い」に近いものがあり、人間同士ならではの駆け引きが楽しめます。この、お互いに正体を隠して行動するという要素こそロックの最大の特徴です。他のゲームのような力対力の正面対決でおしまいというわけにはいかない、奥深い謀略戦・心理戦が醍醐味のひとつと言えるでしょう。キャラクタ自体の能力の違いよりも、プレイヤーの(人間としての)状況判断能力の違い(役者の違いというべきか)の方が時に戦況を大きく左右します。
 

3.ゲームとしての人気はいかに?

 ボードゲーム「超人ロック」は全国各地に多くのファンがいます。 例えば、「超人ロック関連リンク」を参考にしてください。  私の所属していた 京大マイコンクラブ(KMC) でも愛好者の手により約15年に渡ってプレイされ、痛んだカードを更新(手作り)しつつ、世代を越えて受け継がれて来ました。その間、原作ゲームのバランスを調整すると共に、よりスリリングなゲームにするためのKMCオリジナルルールを整備し、1995年(平成7年)3月の時点でルールブックとしてまとめています。
 さらに、ルールブックの改定版(HTML版)を1999年8月に作成しました。まだドラフト段階ですが、興味のある方は以下をご覧下さい。 超人ロックにおける様々な戦略について考察した資料も作成中です。


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